兵庫県佐用町ってどんな町?人口・アクセス・見どころを総まとめ

兵庫県南西部・西播磨地域にある佐用町(さようちょう)。夏になると、町内各地でひまわり畑が開園し、関西圏からも多くの人が訪れる“ひまわりの町”として知られています。

でも、佐用町の魅力は「ひまわり」だけではありません。

夜空を見上げれば、日本国内最大の公開望遠鏡がある“星の拠点”があり、世界最高性能級の研究施設が集まる“光都(こうと)”もある。自然と最先端が同居する、ちょっと不思議で、だからこそ奥深い町です。

この記事では、佐用町を初めて知った人が「結局どんな町なの?」を一気に理解できるように、場所・エリア・見どころ・歴史・アクセス、そして暮らしの手触りまでを“基本情報”としてまとめます。

目次

佐用町はどこにある?

佐用町は兵庫県の南西部、西播磨地域に位置する町です。兵庫県のたつの市や宍粟市に隣接し、県境を越えれば岡山県美作市、西粟倉村。関西圏と山陰方面をつなぐ位置にあり、地図の上では“端”に見えながら、実際には人や文化が行き交ってきた接点のような場所です。

地形はきわめて明快で、町の大部分を占めるのは森林。平野は多くなく、集落は谷あいに点在し、川に沿って暮らしが連なってきました。これが佐用町の基本的な風景です。

面積は広い一方で、人口は約1.4万人(2026年1月現在)。人口密度は低く、視界を遮るものが少ない。そのため町を歩いていると、「空が広い」という感覚が自然と身体に残ります。

高い建物に囲まれることなく、山の稜線や雲の動きがそのまま視界に入ってくる感覚。都会の喧騒や、常に音に包まれた空間が苦手な人にとっては、かなり心地のいい環境と言えるでしょう。

ただし、佐用町は秘境ではありません。同時に、都会の延長でもない。

自然が前に出すぎることもなく、生活が自然を押しのけることもない。主張しすぎず、埋もれもしない距離感。自然と生活が、無理のない関係で隣り合っている町。それが、佐用町の特徴です。

佐用町を構成する旧4町(佐用・上月・南光・三日月)

佐用町マップ

現在の佐用町は、2005年に4つの町が合併して誕生しました。

旧佐用町、旧上月町、旧南光町、旧三日月町。この区分は、単なる行政上の名残ではありません。むしろ、佐用町を理解するうえで欠かせない“地図の読み方”のようなものです。

観光で訪れるにしても、暮らしを想像するにしても、この4つのエリアがそれぞれどんな性格を持っているのかを知っているかどうかで、佐用町の見え方は驚くほど変わってきます。

町はひとつになっても、土地の記憶や役割は消えていない。その重なりが、いまの佐用町をかたちづくっています。

旧佐用町|町の中心。いちばん「日常」が見える場所です

役場や駅があり、佐用町の生活の中心になるのが旧佐用町エリア。佐用エリア、平福エリア、江川エリアを含むこの一帯は、町の中でもいちばん「日常」が集まる場所と言っていいでしょう。

生活の軸になるのは佐用エリアで、佐用駅や佐用町役場をはじめ、二つの病院、小学校・中学校・高校、スーパーマーケットなどがそろい、暮らしに必要なものがほぼこのエリアで完結します。

町の拠点らしい落ち着きがあり、派手さはないものの、佐用町の“ふだんの顔”がそのまま表れている場所です。

大撫山の上に目を向ければ、町の街並みを一望できるスポットがあり、夜には星を観測できる西播磨天文台公園も控えています。日常と自然、そして星空が、無理なく同居している風景です。

平福エリアまで足を延ばすと、空気は少し変わります。

かつて城下町・宿場町として栄えた歴史が色濃く残り、町並みを歩くだけで時間の層を感じられる場所。観光で訪れるなら、まず外したくないエリアです。

道の駅や古民家を活用した飲食店もあり、佐用町の「観光としての顔」がはっきりと現れます。

一方、江川エリアはまた違った表情を見せます。のどかな農村風景が広がるこの地域には、陰陽師にまつわる神社やスポットが点在し、静かながらも独特の世界観を持っています。

派手に打ち出されてはいませんが、陰陽師や民間信仰に関心のある人にとっては、間違いなく心をつかまれる場所です。

初めて佐用町を訪れた人が、「佐用町ってこんな町なんだな」と感じる入口であり、暮らしと観光、その両方の輪郭をつかめるエリア。それが、旧佐用町です。

旧南光町|ひまわりと自然。佐用町の顔です!

佐用町の名前が広く知られている最大の理由が、この旧南光町にあります。そう、ひまわりです!

佐用町のひまわりは、一か所にまとまって咲くものではありません。町内の複数の地区で、時期をずらしながら順番に咲き継がれていく。そのため、毎年夏になると、町全体がゆっくりとひまわりの季節へと切り替わっていきます。

夏の佐用町を語るなら、南光地区は絶対に外せません。毎年7月には「南光ひまわり祭り」が開催され、全国から10万人近い観光客が訪れます。

見渡す限りのひまわり畑はもちろん、周辺にはキャンプやアウトドアを楽しめる南光自然観察村もあり、家族連れやアウトドア好きの姿が目立ちます。

さらに近年では、ひまわりの種を活用したオイルやドレッシング、クラフトコーラなど、この観光名所を起点にした特産品も次々と生まれています。

ひまわりは、ただ「見るもの」ではありません。南光町にとっては、人を呼び、地域を動かし、新しい産業まで生み出してきた存在。その中心にあるのが、旧南光町です。

旧上月町|飛龍の滝や笹ヶ丘公園など観光スポットも多いエリア

飛龍の滝

旧上月町は、佐用町の中でも「どこに行くか」がはっきりしているエリアです。

代表的なのが 飛龍の滝。水量の多い時期には迫力が増し、近くでその落差を体感できるこの滝は、佐用町を初めて訪れる人にも分かりやすい見どころです。

少し足を延ばせば、家族連れに親しまれている 笹ヶ丘公園 があり、かつて“日本一”と呼ばれたビッグスライダーをはじめ、広い敷地を活かした遊び場が整っています。そのすぐそばにあるのが、宿泊と食事の拠点となる 笹ヶ丘荘。温泉に浸かり、地元食材を使った料理を味わいながら、一日をゆっくり締めくくることができます。

旧上月町は、ただ景色を眺める場所ではありません。滝を見に行く、公園で遊ぶ、宿に泊まる。行動の目的がはっきりしていて、訪れ方をイメージしやすいエリアです。佐用町の中で「今日はここに行こう」と決めて動きたいなら、旧上月町はとても選びやすい場所だと言えます。

旧三日月町|最先端と里山が同居する、ちょっと不思議な場所です

旧三日月町の特徴は、はっきりしています。

世界最高性能級の放射光施設 SPring-8 が立地しているエリアです。最先端の研究施設が、山や田畑に囲まれて存在している。その光景自体が、すでに佐用町らしさを物語っています。

一方で、足元に広がるのは、どこか懐かしい里山の風景。地元の農産物や加工品が並ぶ 味わいの里 三日月 は、観光客や地域の人が自然に交わる場所であり、このエリアの日常を支えています。季節になると、ルピナス畑が彩りを添え、少し歩けば、かつて三日月藩を治めた歴史を今に伝える陣屋門が静かに佇む。

さらに、家族連れに親しまれている三方里山公園では、子どもたちの声が響き、研究施設のある町とは思えないほど穏やかな時間が流れます。

旧三日月町は、最先端と日常、研究と暮らしが分断されることなく、同じ風景の中に溶け込んでいるエリアです。その違和感のなさこそが、この町の強さであり、佐用町という場所の奥行きを決定づけています。

佐用町の夏は「ひまわり」であふれる

佐用町の夏は、ひまわりを中心に動きます。これは決して大げさな表現ではありません。

南光地区を中心に、町内各地でひまわり畑が順に開園し、年によって規模や期間に違いはあるものの、関西最大級クラスであることは間違いありません。ただ、本当に伝えたいのは本数の多さではありません。

ひまわりが、町の人間にとっても「当たり前の夏の風景」になっていること。その事実です。観光客のためだけに用意された花ではなく、生活の中にひまわりがあり、その延長線上に観光があります。だからこそ、佐用町のひまわりは毎年きちんと人を惹きつけ続けています。

佐用町の冬は「星」が美しい

兵庫県立西はりま天文台

町内には兵庫県立大学 西はりま天文台があり、ここに設置されている「なゆた望遠鏡」は、日本国内最大級の公開望遠鏡です。

佐用町は、星がきれいな町ではありません。星を見るために来る町です。

夜、天文台に足を運ぶと、子どもも大人も、観光客も地元の人も、同じ空を見上げています。特別な人だけが楽しむ場所ではなく、誰にでも開かれた星空。

夏はひまわり、冬は星。国内屈指の観光名所が、佐用町には2つもあります。

これまでの歴史は、今の暮らしの中に残っている

観光地として切り取れば、佐用町はひまわりと星の町です。

けれど、その二つをつないでいるのは、派手さのない日常です。生活のすぐそばに観光があり、観光のすぐ横に暮らしがある。その距離感が崩れていないからこそ、訪れる人も、暮らす人も、無理をしなくていい。

佐用町は、何かを誇張して見せる町ではありません。ただ、季節と時間が、ちゃんと流れている町です。

アクセスは現実的。でも町内は車社会。

佐用町は、電車で来られます。関西方面からは特急すーぱーはくとを使ったアクセスも可能で、「田舎すぎて行けない町」ではありません。

実際、観光で訪れる人の多くが鉄道を使って佐用町にやってきます。

ただし、ここははっきり言います

佐用町は、完全に車社会です。

観光地も、生活施設も、町内に点在しています。駅前だけで完結する町ではなく、行きたい場所に行こうと思うと、どうしても車が必要になります。正直に言えば、車がないと不便です。

それでも、欠点ではありません

車社会であることを前提に、佐用町の暮らしはきちんと成り立っています。道は混雑せず、駐車場で困ることも少ない。

移動に無駄なストレスがかからない。この前提を受け入れられるかどうかが、佐用町との相性を分けるポイントになります。

佐用町の暮らしは、かなり落ち着いたもの

佐用町は、刺激の多い町ではありません。夜遅くまで開いている店は多くなく、娯楽施設が充実している町でもありません。賑やかさやスピード感を求める人には、少し物足りなく感じるかもしれません。

その代わり、季節の変化がはっきりしています。空が広く、音が少なく、時間の流れがゆるやかです。人との距離感も近すぎず、遠すぎない。必要以上に干渉しないけれど、困ったときには自然と手を差し出す。その関係性が、町全体に根づいています。

佐用町に向いている人・向いていない人

佐用町が合うかどうかは、好みの問題というより、生活や旅のスタイルとの相性です。自然が身近にある環境を心地よく感じる人、混雑や過度な賑わいを避けたい人、ひまわりや星空など「目的のある時間」を楽しめる人には、佐用町はとてもなじみやすい町だと思います。都会のスピード感に少し疲れ、静かな時間の流れを求めている人にとっても、ここで過ごす時間は無理のないものになるはずです。

一方で、佐用町は万人向けの町ではありません。車を持たずに暮らしたい人や、利便性を最優先に考えたい人、常に刺激や新しさを求める人にとっては、物足りなさを感じる場面もあるでしょう。それは欠点ではなく、町の性格です。佐用町は、合う人には深く合い、そうでない人には正直にそう感じさせる町です。

じわじわと、印象に残る町

佐用町は、一度訪れただけですべてが分かる町ではありません。派手な第一印象があるわけでもなく、写真一枚で魅力を語れる場所でもありません。ですが、ひまわりを見て、星を見て、町を少し歩く。その積み重ねの中で、気づけば記憶に残っている。そういうタイプの町です。

何度も足を運ぶうちに、風景や季節だけでなく、人や空気感が少しずつ輪郭を持ちはじめる。その変化を楽しめる人にとって、佐用町は長く付き合える場所になります。このページを入口に、観光の話、暮らしの話、人の物語へと、佐用町の奥行きを知ってもらえればと思います。

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